火災はいくら用心していても、起こってしまう可能性はどの現場でもゼロとは言い切れません。そんなもしもの火災に備えて、できる限りのことをしておきたいと考える人が増えています。
火災の備えとしてできることはたくさんありますが、今回は防火ガラスについて紹介します。
防火ガラスは一体どのような特徴があるものなのでしょうか。
延焼の恐れがある部分には防火ガラスを使わなければいけない
建物の外壁の開口部に延焼の恐れがある場合、法律で防火設備を有することが決められています。防火設備には防火ガラスも含まれていて、遮炎性能が基準を満たしているかどうかが大きなポイントとなります。
通常の火災において、「加熱から20分間加熱面以外の面に火炎を出さないもの」と建築基準法で定められており、20分間の耐火が求められています。
防火ガラスは大きく分けて2種類!それぞれの特徴とは
防火ガラスと呼ばれているものは、大きく分けて2種類あります。
網入りの防火ガラス
ガラスの中に金属製の網を入れることで、火災が発生した時にガラスが破損してしまっても、ガラスの飛び散りを防ぐことができます。
ガラスが飛び散ってしまうとあっという間に火の手が広がってしまいますが、ガラスが飛び散らないことで火災が広がるのを防ぎます。
防耐火ガラス
網は入っておらず、ガラスに特殊な加工を施すことで火に強いガラスとなります。防火設備用の耐熱ガラスとして用いられ、強度は強化ガラスの2倍、フロートガラスの6倍といわれています。
防火ガラスの種類は豊富! 特徴的な網なしが主流に
今までは網入りの防火ガラスが一般的でしたが、最近では見た目を重視することが増え、網なしの防火ガラスが主流になりつつあります。
マイボーカ
主に住宅用で、薄くて軽いことが最大の特徴です。
特殊な強化処理を施しているため割れにくく、万一割れてしまった場合も小さな破片となるため安全です。
パイロクリア
特殊な熱処理加工がされていて、一般的なガラスと比べて6倍ほどの強度があります。
加工できる寸法が大きく、広い場所でも使うことができる防火ガラスです。
ファイアレックス
一般的なフロートガラスに特殊な熱処理加工を施した防火ガラスです。
マンションなどで使用されることが多く、網入りと比べて視界がすっきりしていることが特徴です。
さらに、薄いスーパーファイアレックスというタイプもあり、こちらは軽量のためサッシに負担をかけません。
火災を起こさないように用心するに越したことはありませんが、もしもの時のためにできる限りの備えをしておくことも大切です。
防火ガラスにもいくつか種類があり、特徴をよく見極めたうえで住宅や施設に合った防火ガラスを選ぶと良いでしょう。
「どのようなものにしたら良いか分からない」という場合は、専門の業者に相談してみることをおすすめします。
防火ガラスのご相談承ります!お気軽にお問合せください。