鍵 火災保険

疲れて帰宅してポケットに手を入れると「あれ、鍵がない…」という経験は多くの人にあるのではないでしょうか。
大概のケースでは職場のデスクの中や、職場に置いている上着のポケットに入れたままにしているなど単純なミスによるものが多いのですが、不注意が重なると帰宅途中に落とすことや盗まれることもあります。
鍵を解錠するには専門業者に高額な費用を支払わなければなりません。
しかし、実は鍵のトラブルで火災保険が適用できるケースがあるのです。
今回は、

  • 鍵を失くして家に入れない
  • 鍵を失くしたので玄関の鍵を交換したい
  • 今までの鍵よりも防犯性の高い鍵に換えたい

という場合に火災保険でどこまで対応できるかを解説します。

  • こんばんは。生活トラブル救急車のスタッフでございます。
    どうなさいましたか?


  • 夜分にすみません。
    自宅マンションの玄関ドアの鍵を無くしちゃったみたいで…
    中に入りたいのですが鍵を開けてもらえますか?


  • そうでしたか。それはお困りでしょう。
    ところで、マンションに入居される時に火災保険に入られていますよね?


  • え?火災保険ですか?
    確かマンションを購入する時に、契約したような…それが何か?


  • はい!最近の火災保険では鍵を紛失した際に、鍵を無料で解錠するサービスが付いているものが多いのです。
    もしご契約されているものにそのサービスが付いていれば、鍵を無料で解錠できるかも知れませんよ。



鍵の解錠に火災保険が適用できる

鍵を紛失した際、最初に考えるのはどうやって鍵を開けるかということです。
鍵を解錠するには、専門業者に解錠作業を依頼する必要がありますが、概ね11,000円~22,000円ほどの料金が発生します。
また、時間帯や鍵の種類によっては、さらに多くの費用がかかることもあるのです。
しかし契約中の火災保険に住宅のトラブルに関する無料サービスが付けられている場合は、鍵の解錠を無料で行ってもらえる場合があります。


火災保険で鍵を解錠するには

火災保険は、火災や事故により建物等が損壊した場合の損害補償を行ってくれる保険ですが、最近の火災保険では通常の補償に加え、住宅に関する様々なトラブルを補償するサービスがセットされていることがあります。
サービス内容は保険商品によって様々ですが、主なサービスは

  • 鍵を紛失した際の解錠サービス
  • 給排水管詰まりなどによる水漏れ等、水まわりの修理サービス

他にも電球の交換や家具の移動、法律や健康に関する相談サービスなど保険会社ごとのユニークなものもあります。

鍵の解錠サービスでは、鍵の紛失や盗難での解錠はもちろん、中には置き忘れであることがわかっていても解錠してくれることがあります。
受付時間は365日24時間であることが多く、深夜でも対応してくれる心強いサービスです。

それでは、鍵の解錠サービスが付いている主な火災保険をご紹介します。

保険会社 保険商品名(サービス名)
サービス内容
損保ジャパン THEすまいの保険(すまいとくらしのアシスタントダイヤル) 鍵の緊急解錠について、出張料及び作業量が無料。
修理や部品代、応急処置を超える作業は依頼主負担。
あいおいニッセイ同和損保 住まいの保険(住まいの現場急行サービス) 鍵を紛失、盗難、置き忘れたことなどによる緊急解錠サービス。
30分以内の作業は無料。部品代、鍵製代は依頼主負担。
三井住友海上 GKすまいの保険(暮らしのQQ隊) 鍵の緊急解錠サービス。
30分程度の応急処理は無料。
部品代は依頼主負担。
東京海上日動 トータルアシスト住まいの保険
(緊急時助かるアシスト)
鍵を紛失、又は盗難に遭った場合の緊急解錠サービス。
盗難の場合は鍵とシリンダー錠の交換も行う。
住まいの選べるアシスト特約の契約が必要。

  • 火災保険で鍵を開けられるなんで、全く知りませんでした。


  • ただし、どこの業者の作業でも無料になるわけではありません。
    サービスの対象となるのは保険会社が手配した業者に限られます。
    そのため私が解錠することは構わないのですが、まずは保険会社に一度ご連絡されてはいかがでしょうか。


  • そうでしたか!
    何も知らなくてすみません。早速連絡してみます。
    あっ…書類が全部家の中だからわからないです。
    保険会社の名前も覚えていないから無理かも知れません…


  • 諦めることはないですよ!
    マンション契約時に加入されたのであれば、マンション管理会社に問い合わせればわかるかも知れません。
    管理人さんはこの時間だと不在かも知れませんが、きっと管理人室の付近に緊急の連絡先が書いてあると思いますよ!


  • な、なるほど…
    あっありました!電話番号が掲示されています。


  • よかったです!
    まずはそこに連絡してみて下さい。





火災保険で鍵を開けてもらう際の5つの注意点

火災保険で鍵の解錠を依頼する際には、下記の5つの注意点があります。


注意点①保険会社から業者を派遣してもらう

火災保険を使って鍵を解錠する場合は、まずは保険会社に連絡して解錠サービスを申込みましょう。
そうすると、保険会社によって業者が派遣され、所定内の作業であれば料金は発生しません。
もし自分の選んだ業者を先に呼んでしまうと、後に保険請求することは基本的にできないため注意が必要です。


注意点②回数に上限がある

住宅のトラブルに関するサービスを無料で利用できる回数は、例えば年に1回など上限を設けている場合が多いです。
この上限を超えると有料サービスとなるため注意が必要となります。


注意点③顔写真付きの身分証明書が必要

鍵の解錠を依頼できるのは、その家の住人に限られます。
そのため、業者から住所が確認できる顔写真付きの身分証明書(運転免許証、パスポートなど)の提示を求められることが一般的です。
つまり、財布など身分証明書を全て紛失した場合は、このサービスが受けられない場合があるため注意が必要になります。


注意点④時間制限がある

火災保険の住宅トラブルに関する無料サービスはほとんどが短時間で行える軽作業に限定されています。
軽作業の判断は、概ね作業時間が30分以内の作業と定める保険会社が多いです。
もし作業時間が所定の時間を超えた場合、超えた分の作業料は自己負担となります。



注意点⑤必ず開けられるわけではない

鍵には様々な種類があるため、いくらプロでも全ての鍵を解錠できるわけではありません。
そのため、解錠が困難な鍵の依頼を受けた場合は、依頼人の承諾を得て破壊することもあるのです。
この場合の鍵の修理代は自己負担となります。


鍵の紛失は遺失届を提出する


  • ところで、警察に落とし物として届けられていないか確認しましたか?


  • いいえ。
    言われてみれば警察に届いている可能性もありますね。


  • そうです。
    商業施設などで発見された忘れ物はお店が一時的に預かることが多いのですが、道で発見された場合は警察に届けられることが多いです。
    失くした場所に近い警察署に電話をかけて、鍵の落とし物がないかどうかとりあえず確認してみるのもよいでしょう。
    また、最寄りの警察署や交番に出向いて「遺失届」を提出しておけば、後日届けられた場合に連絡を受けることもできますよ。


  • そうなんですか、早速届け出に行きます!
    何から何までありがとうございました。


  • いえっお気になさらずに。
    何かお困りでしたら、またご連絡下さい。


鍵を紛失した際に忘れずに行っておきたいのが、警察に以下の2つです。

  • 拾得物として鍵の落とし物がないかの確認
  • 遺失届の提出

拾得物の確認は、失くした場所に近い警察署にまずは電話で問い合わせを行い、遺失届は最寄りの警察署や交番で提出します。
遺失届を提出しておけば、その後警察に拾得物として届けられた物と照合してもらうことが可能です。

遺失届を電話で済ませることも不可ではないようですが、基本的には出向いて届け出に行きます。
交番は不在になることがありますが、警察署であれば24時間受付員が居るため届け出が可能です。


鍵の交換代で火災保険は適用できる?



  • こんにちは。
    生活トラブル救急車のスタッフでございます。


  • スタッフさん、昨日はありがとうございました。
    無事に保険会社のサービスで鍵を解錠してもらうことができました。


  • それはよかったですね。
    わざわざご連絡ありがとうございます。
    警察の落とし物は確認できましたか?


  • はい。遺失届も出してきました。
    けれど今のところ落とし物として届けられていないそうです。
    もしかしたら誰かが拾って持っているんじゃないかと、かえって不安になってしまって…
    そこで玄関戸の鍵を交換しちゃおうと思います。
    でも保険会社に尋ねたら、「紛失の場合の鍵交換は無料ではできない」って言われたんです。


  • そうですね。
    鍵を紛失した場合の鍵の交換代は基本的には自己負担となります。


  • そうでしたか。
    どんな場合だったら、火災保険で鍵の交換代が補償されたのでしょうか。


  • 鍵の交換代が補償されるケースは、火災保険の保険事由に該当する災害や事故で鍵が損壊した場合です。
    例えば泥棒に鍵を壊されて侵入された場合などが該当します。




紛失した鍵の交換は火災保険の対象外

鍵を紛失したことによってドアのシリンダー錠を交換する場合、その交換代は基本的に火災保険の対象外となる場合がほとんどです。
ちなみに鍵の交換代は、通常で22,000円~40,000円ほどかかります。

ただし、紛失ではなく盗難被害が原因の場合は話が変わります。
盗難による損害は火災保険の保険事由に該当するため、例えば窃盗犯に鍵を壊されて侵入された場合は、鍵の交換代が火災保険から支払われるのです。




火災保険の保険事由とは

火災保険とは、火災、落雷、爆発、風災、雹(ひょう)災、雪災、水災といった災害のほか、水濡れ、盗難、物体の落下や飛来、衝突、その他不測かつ突発的な事故などにより建物や家財に発生した損失を補てんしてくれる保険です。
火災保険の保険事由に盗難が含まれることから、盗難被害が原因の場合の鍵交換代は火災保険の対象となります。
もちろん盗難以外の保険事由で鍵が損壊した場合も、火災保険の対象です。




盗難には「被害届」が必要

盗難で保険請求を行う場合は、現場の写真等のほか、警察に提出した被害届の受理番号などが必要となります。
被害届は実況見分などの現場確認を経て受理されるため、保険金を得る目的で本当は紛失であるところを盗難と主張することはできません。



鍵を紛失したら交換した方がいい?

鍵を紛失してしまって見つからない場合は、鍵を悪用されないかどうかが心配になります。
見つかる可能性があれば様子を見てもいいのですが、もし個人情報が記載されたもの(運転免許証が入った財布など)と一緒に紛失した場合は、可能な限り早く交換した方がよいでしょう。



賃貸の場合は交換を請求されることも

賃貸の場合、鍵を失くしたらすぐに大家さんか管理会社に連絡しましょう。
スペアキーがあることにより生活に問題がなかったとしても、退去時に本数を照合されれば不足していることはすぐにわかってしまいます。
また、黙って交換しても鍵に刻印された番号の違いから、鍵を交換したことはいずれ発覚します。そのため、紛失した時は正直に報告しましょう。

賃貸契約の内容によっては、紛失した際の交換が借り主の義務となっている場合があり、この場合は自己負担で交換しなければなりません。



鍵が盗難に!交換代は火災保険の対象



  • 泥棒に鍵を壊された場合、鍵の交換代が火災保険から支払われるのですね。
    でもそれより鍵を交換したくなる時って、鍵そのものを盗まれた場合じゃないでしょうか?
    これから泥棒に入るぞって言われているようなものですよ。
    そんな時に鍵を新しく交換する費用も自己負担になるのでしょうか?


  • 鍵そのものが盗難に遭った場合は、特約で鍵の交換代を補償することができますよ。


例えばカバンが置き引きに遭ってしまい中に自宅の鍵が入っていた場合、念のために鍵を交換しておきたいですよね。
火災保険では、鍵が盗難に遭った場合、その交換費用を補償できる特約があります。

注意点としては、保険会社が手配した業者による交換のみを補償対象としている場合があること(自分で選んだ業者でも良い場合があるため、保険会社ごとに確認が必要です)と、利用回数に制限がある場合があることです。
鍵の盗難による鍵交換の特約を設けている主な保険会社をご紹介します。

保険会社 保険会社 特約の名称 特約の内容
東京海上日動 トータルアシスト住まいの保険 住まいの選べるアシスト特約 鍵を盗難された場合に鍵とシリンダー錠の交換を行う。(1年間に1回まで)
AIG損保 ホームプロテクト総合保険等 ドアロック交換費用補償特約 建物のドアの鍵が盗難された際、ドアロックの交換に要した費用を補償。
セコム損保 セコム安心マイホーム保険 ドアロック交換費用補償特約 ドアの鍵が盗まれた場合に、ドアの鍵の交換に必要な費用を補償。
共栄火災 安心あっとホーム ドアロック交換費用特約 建物のドアの鍵が盗まれた際のドアの錠の交換費用(3万円が上限)。

盗難後は鍵のセキュリティが心配!火災保険は使える?


  • 泥棒に鍵が壊された場合は、その修理代が出るということでしたよね。
    でも、もし鍵を壊されて実際に盗難被害に遭った場合、できればもうちょっと丈夫な鍵にしたいですよね。
    そんな時に、性能が高い鍵に交換するとやっぱり差額は自己負担になりますよね?


  • 将来の防犯のために鍵の性能を上げる費用は自己負担です。
    しかし盗難被害に遭った後であれば、性能が高い鍵に交換する費用やセキュリティ関連設備の購入費が補償される火災保険もありますよ。
    特約だったりもともとの契約に自動でセットされていたりと、保険商品によって補償の仕方は異なります。



鍵の性能は時代とともに変化し、わずか10年前の鍵でさえピッキング犯に解錠される可能性があると言われています。
そうすると、盗難被害に遭った後に、壊された鍵を前のとおりに修復するだけでは再被害のおそれがあります。

そこで火災保険では、盗難に遭った後に再被害防止対策として、防犯性能が高い鍵に交換したり、セキュリティ関連設備の設置費用を補償してくれる保険もあるのです。
特徴は、鍵に限定されず、再被害防止に役立つ設備等に幅広く適用できることになります。
注意点は、

  • 盗難被害に遭った後にしか適用できないこと
  • 価格の上限が設けられているものもあること
  • 盗難被害から所定の日数内で購入する要件があること

盗難被害後の再被害防止のための費用を補償できる主な火災保険をご紹介します。

保険会社 保険商品名 保険金(自動セット)・特約の名称 保険・特約の内容
損保ジャパン ・THEすまいの保険
・THE家財の保険
事故再発防止等費用特約 ホームセキュリティサービスの実施費用、防犯カギ、 防犯ガラス・フィルム、防犯フェンス、防犯シャッター、防犯カメラ、センサー装置等の設置費用または防犯用砂利等の購入費用を補償
AIG損保 ホームプロテクト総合保険等 防犯装置設置費用補償特約 建物が何らかの犯罪行為に遭い、同種の犯罪行為を防止するために対策を売った際に要した費用を補償。
セコム損保 セコム安心マイホーム保険 セキュリティグレードアップ費用(自動セット) 将来の危険を軽減するために新たに支出した費用を補償。特約ではなくもとの保険に自動セットされている。


マンションでの鍵交換の注意点


  • ところで鍵交換の件はマンションの管理人さんに報告していますか?


  • 失くしたことは紛失した夜に電話で伝えましたが、交換のことは何も…


  • そうでしたか。マンションの鍵を入れかえる事は改めて告げておくことが大切です。緊急時に居住者がカギを交換していて、中に管理人さんが入れないと問題が生まれますからね。
    また、出入り口がオートロックのケースではオートロックのカギ交換も不可欠となり、その結果マンションに居住している全室の鍵交換が必要不可欠です。
    交換料金は、マンションの管理規約に依存しますが、鍵を失くした人が負担するである可能性もありますよ。


  • そうだったんですね!
    うちのマンションのエントランスは暗証番号で解錠するタイプだから、その心配はないです。

  • よかったですね。
    しかし、マンションの鍵を交換するのであれば、いずれにせよ管理人さんへの連絡をよろしくお願いしますね。



マンションの部屋の鍵を交換する場合、管理会社に連絡しなければなりません。
勝手に交換してしまうといざという時に管理人が解錠できず、周辺の部屋に損害を与える可能性もあるからです。
また、紛失した鍵がエントランスのオートロックを解錠するものだった場合、エントランスのシリンダー錠を交換した後、全住民に新しい鍵を交付することがあります。
この場合の鍵交換費用については、失くした人が負担するか、マンションの管理会社が負担するかはマンションの管理規約によるところとなります。
いずれにしても、まずは正直に管理人さんに報告することが大切です。

まとめ


火災保険では、以下の費用の補償を受けることが可能です。

  • 鍵の解錠サービス
  • 盗難等により破壊された鍵の交換
  • 盗難被害後のセキュリティアップ

生活トラブル救急車では、鍵の解錠や交換などの作業のご依頼はもちろん、鍵に関するトラブルやご自宅のセキュリティに関するご相談などいつでもお待ちしております。

※上記の内容は参考事例となっております、従いまして保険が使えるかの有無は契約内容に既存しますので、詳しい内容はご契約の保険会社へご確認ください。その際にご相談などあれば、ご連絡をお待ちしております。

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