トイレタンクや各箇所の水漏れの原因と対処法を完全解説!業者に頼むときの注意点も紹介

目次

トイレタンクの水漏れはそのままにしておくと床が腐食してきたり、臭いを放ったりしてきて大変です。

業者に頼むこともできますが、できるのであれば自分でなんとかしたいですよね。

そこで今回の記事はトイレの各箇所の水漏れの原因や、対処法を紹介します。紹介する箇所は主に以下の通りです。

トイレタンクの水漏れ
  • トイレのタンク下からの水漏れ
  • トイレのタンク内から水漏れ
  • トイレレバーの水漏れ
  • トイレからポタポタと音がするケース など

業者に依頼する際の注意点も紹介していくので、この記事を読めば大抵の水漏れの原因と、解決法を知ることができるでしょう。

少々長い記事になっていますので「特定の箇所の修理方法だけ見たい」という方は、下記の目次から回答する箇所を読んでいただければと思います。

なお、それぞれの箇所の水漏れの修理方法の解説は、それだけを見たい人に配慮して、独立した内容になっています。そのため、他の修理方法の解説と、多少重複している部分があります(水を止めるタイミング、水漏れの点検方法、水栓の止め方、蓋の開け方など)。

この記事を通しで、最初から最後まで読んでいただける方にとっては「同じ手順だ!」と思うかもしれません。水漏れの対応手順は重複する部分が多々あることを、ご容赦いただけると幸いです。

【基礎知識】トイレの水漏れにはどんな症状がある?

基礎知識

トイレの水漏れと一口に言っても、どのような場所でどのような症状があるのかによって、対処法は異なります。代表的な水漏れ症状は「タンク下からの水漏れ」「タンク内からの水漏れ」「流水レバー部分からの水漏れ」「水を流していないのに水の音がし続ける」の4つです。

どのような症状の水漏れでも、水道代が高額になったり、床や壁が濡れていたりなど、日常生活に支障をきたすようになりますので、早急な対処が必要です。

なお水漏れがひどい場合には、どのような場所からの水漏れでも、まず止水栓を締めて水を止めましょう。もし止水栓が見当たらない場合には、家全体の水をストップしなければならないケースもあります。

トイレのタンク下からの水漏れの原因と対処法

トイレのタンク下から水漏れしているかどうかをチェックするために、まずは水を流してみましょう。

この時に便器とタンクの間から水が漏れていれば、タンク下からの水漏れだとわかります。

このとき水が漏れてこなかった場合には、別の場所から漏れた水がタンクを伝って流れたのだと推測できます。トイレのタンク下から水漏れするのには、以下の4つの可能性が考えられます。

  1. タンクの底のパッキンが劣化して水漏れする
  2. タンク底のボルトが劣化、又は緩んでいる
  3. トイレタンクの破損場所から水が漏れている
  4. 取付部品がずれて水漏れしている(主にディストリビュータイプのトイレ)

タンク底のパッキンの交換方法及びボルトの交換・締め直し方法

【工程1】止水栓で水を止めてタンクから水を抜く

まずは止水栓で水を止めましょう。止水栓の溝にマイナスドライバーを差し込んで、時計回りに回すと水が止まります。その後、流水レバーで水を流し続け、タンク内の水をすべて抜きます。

止水栓の溝が変形してしまったり、止水栓が固着している場合には、通常のマイナスドライバーを使っても水を止めるのが難しいでしょう。そのような場合には「水栓ドライバー」という専用のドライバーを使うか、ウォーターポンププライヤーなどでつかんで回すことになります。

【工程2】トイレとタンクをつなぐ接続部を外し、タンクを取り外す

給水管のナットと、トイレとタンクを固定している密結ボルトのナット(2ヶ所)を取り外します。どちらのナットも、モンキーレンチを使って外すと楽に作業することができます。

その後タンクを垂直に持ち上げて取外し、床に寝かせて置き、工程3に移りましょう。

【工程3】パッキンを新しいものに交換する

タンクの底にゴムのパッキンが付いていますので取外し、新しいものに交換します。ゴムパッキンがタンクに強くくっついている場合はマイナスドライバーなどを使って外すとよいでしょう。

ボルト劣化由来の水漏れでは、ここで新しいボルトに交換します。

【工程4】タンクをトイレに取り付ける

タンクをトイレ本体に取り付けていきます。密結ボルトの穴の位置を確かめながら、トイレの上にタンクを垂直におろします。

密結ボルトを締めていきますが、両方のボルトをまず手でゆるく締めてから、モンキーレンチで少しずつ、左右交互に締めていきます。片方を完ぺきに締めてしまうと、設置位置がずれますので注意しましょう。

ディストリビュータイプのトイレの部品のずれの直し方

ディストリビュータイプのトイレは、パッキンを使わずディストリビューターと呼ばれるジャバラのホースにタンクを差し込んで設置するタイプです。ディストリビューターへの差し込みが甘いと、隙間ができて水が漏れてきてしまいます。まずは、しっかりと差し込みができているかを確かめましょう。

ディストリビュータイプトイレのジャバラが破損している場合

ディストリビュータイプのトイレの場合、ディストリビューターに亀裂が入って水漏れしている場合もあります。このような場合にはディストリビューターを新しいものに交換するしかありません。

ディストリビューターを取り外すと、タンクとの接続部は1本の筒のようになっていますが、その下は二股に分かれてV時のようになっています。二股に分かれている部分をトイレ内部の穴から引っ張り出して取外し、新しいディストリビューターのV字部分をそれぞれの穴に差し込みなおせば交換作業は完了です。

新しいディストリビューターを取り付けた後、タンクをディストリビューターの穴にしっかりと差し込んで設置すれば、タンクからの水漏れを直すことができます。

トイレのタンク内から水漏れの原因と対処法

トイレのタンク内から水漏れをしている場合、オーバーフロー管、ボールタップ、フロート・チェーンという3か所の不具合が考えられます。それぞれの役割と破損していた場合の交換方法を紹介します。

オーバーフロー管の破損による水漏れを直す方法

オーバーフロー管はトイレのタンク下にある細長い棒状の部品で、先端部に標準水位の表示があります。タンクの水位が高くなると、オーバーフロー管の中をとおって水が排出されるので、タンク内から水漏れしません。しかし、オーバーフロー管が破損していると、正常に水が排出されず、タンク内から水漏れしてしまうのです。

【工程1】オーバーフロー

管を交換するには、タンクを取り外さなければなりません。まずマイナスドライバーなどで止水栓で水を止めてタンク内の水を抜いておきます。その後、タンクとトイレの接続部を外してタンクを取り外します。

【工程2】ナット取り外し

オーバーフロー管はタンクの底についていますので、オーバーフロー管を固定しているナットを取り外します。

【工程3】新品に交換

ナットを取り外すとオーバーフロー管を取り外すことができます。新しいものと交換して、ナットで取り付けます。

【工程4】元に戻す

タンクをもとの位置に戻して接続部を固定し、止水栓を開いてタンク内に水をためます。

ボールタップの動作不良による水漏れを直す方法

ボールタップはタンク内に給水したり、タンク内への給水を止めるといった操作に関係しています。このボールタップが動作不良を起こすと、ボールタップに連結されている浮き球が正しく作動せず、タンク内の水位が上がりすぎて水漏れしてしまいます。

まずボールタップに連結している浮き球を持ち上げてみて、水がストップすることをチェックしてください。水が止まればボールタップの交換で直ることが多く、もし止まらなければほかのことが原因だと推測できます。

なおボールタップに浮き球が付いていないモデルもありますので、浮き球がタンク内になくても慌てる必要はありません。

【工程1】タンクの水を抜く

ボールタップを交換するには、止水栓をドライバーでしめて水を止める必要があります。その上でタンク内の水を抜きましょう。

【工程2】タンクの蓋を外す

タンクの蓋を持ち上げると、手洗い管と補助水管が蓋に接続されています。手洗い管と補助水管を取り外したうえで、タンクの蓋を取り外していきます。

【工程3】固定する

給水管とボールタップを接続しているナットを取外し、ボールタップを引き抜きます。新しいボールタップを差し込み、ナットを取り付けて固定します。

【工程4】後始末をする

手洗い管と補助水管を取り付けてからタンクの蓋を戻し、止水栓をあけて水をタンクにためます。

フロート劣化による水漏れを直す方法

フロートはトイレタンク内の排水溝をふさぐゴム栓です。タンクをあけるとレバーからチェーンがつながっており、その先にゴムやフロートがあります。

このフロートが劣化によって変形したり、割れたりすると、排水溝をふさぎきれず水漏れしてしまいます。

またフロートにごみが付いていると、排水溝とフロートの間に隙間ができるので、水漏れしてしまいます。

そのままゴミを取り除こうとすると、排水溝にごみが落ちてし、詰まりの原因になるので危険です。きちんとした手順に則って取る必要があります。

なお、フロートの寿命はおよそ6年と言われていますので、フロートを触ってゴムのカスが手に付くようであれば、新しいものに交換するのが良いでしょう。

では前置きもここまでにして、具体的な対応方法を以下に紹介しましょう。

【工程1】遮水弁を閉じる

ゴムフロートを交換する際は、必ず止水弁を閉めてください。止水栓は水道管の継ぎ目にあり、大きめのマイナスドライバーであれば対応可能です。

止水栓の形状に合わないマイナスドライバーを使うと、溝の穴をなめてしまいます。なるべくサイズの合った工具を使いましょう。

【工程2】トイレタンクの水を全て流す

ゴムフロートはトイレのタンク内の一番底にあります。タンク内の水を流すのを完了してから作業を開始してください。

止水栓を閉めて配水をストップさせておけば、レバーハンドルをひねってタンクの水をすべて流せます。

【工程3】ゴムフロートを外す

ゴムフロートは一般的にオーバーフローパイプ側とレバーハンドル側の2か所で固定されています。

オーバーフローパイプ側から外し、最後にレバーハンドルに引っかかっているチェーンを丸ごと外します。

【工程4】ゴムフロートの交換

オーバーフローパイプに新しいゴムフロートを取り付け、チェーンをレバーハンドルにかければOKです。

【工程5】 チェーンの長さを調整

ゴムフロートを新品に交換する場合、チェーンの長さがトイレに合わないことがあります。

レバーハンドルをひねると、ゴムフロートが開くようにチェーンの長さを調整してください。

【工程6】元に戻して完成

チェーンの長さを調整したら、手順を逆にして元の状態に戻します。止水バルブを開け、水漏れがなければこれで解決です。

フロートのチェーンに起因する水漏れを直す方法

水漏れトラブルは、ゴム部分だけに原因があるとは限りません。ゴムに問題がないなら、チェーンの故障や異常を疑う必要があります。

ゴム製のフロートは、便器に水を流す役目をもつレバーと、金属でできたチェーンでつながっています。このチェーンに異常があると水漏れの原因になります。チェーンに異常がないか必ずチェックしましょう。水漏れの原因となるチェーンの不具合の例は以下の通りです。

  • チェーンが切れている
  • チェーンの長さが合っていない
  • チェーンがレバーから外れている
  • チェーンに異物が絡まっている

チェーンがレバーから外れている場合や、異物が絡まる場合は、チェーンを付け直すことで直ります。長年使っていると、自然にチェーンが外れてしまうことも珍しくありません。

また、タンク内に何か異物が混入してしまい、チェーンが絡まったこともよくあります。

さらに水の流れを止めるのに十分な長さがなかったということも考えられます。節水のためにタンク内にペットボトルを使用している場合は、絡まりやすいので注意が必要です。

なお、チェーンが切れていたり、長さが適切でない場合は、チェーンを交換する必要があります。

チェーンが切れている

ラバーフロートにあるゴム部分は長く使っていると劣化するのですが、チェーンも劣化していきます。 チェーンは金属製なので、一見頑丈そうに見えるかもしれません。しかし、水場で長期間使用していると、錆びて脆くなってしまいます。この劣化の結果、チェーンが断線することがあります。

チェーンが切れてしまうと、ゴムフロートの位置がずれてしまい、水漏れの原因になってしまいます。

長く使い続けているなら、チェーンはもちろんのこと、フロートごと新しいものへの交換しましょう。

チェーンの長さが合わない

ゴムフロートもチェーンも新品なのに止まらない場合は、チェーンの長さに問題があるかもしれません。チェーンが短すぎたり長すぎたりすると、ゴムフロートが元の位置に戻らなくなり、水が止まらなくなってしまいます。

では、適切な長さとはどれくらいなのでしょうか?

結論をいいますと、「レバーをひねったときにゴムフロートがきちんと開く長さ」です。

ゴム球を入れた時に、少し「たわみ」が出るくらいの長さが必要です。

買ってきたチェーンが適正な長さではない場合もありますので、取り付ける際には必ず調整しましょう。

トイレレバーの水漏れの原因と対処法

トイレレバー

トイレレバーは非常に重要です。タンク内の給排水をつかさどる部分なので、レバーが故障すると、水が止まらないとトラブルになります。レバーが故障してしまうと、レバーの根元から水が漏れてしまうことも。

このような場合は業者に連絡するケースも少なくないでしょが、実は自分で修理できる場合もあります。

そこでここからは、トイレのレバーから水が漏れてしまった場合などの修理方法を紹介します。

【工程1】原因を調べる前に止水栓を閉める

まずは水道の元栓を閉めて、水漏れや水が止まらないなどの症状を一時的に止めておきましょう。

トイレの蛇口は、トイレの横の水道管に付いていることが多いです。もし蛇口が見つからない場合は、家の中にある水道の元栓を閉めてみましょう。

【工程2】タンクの蓋を外す

止水栓や元栓を閉めたら、トイレタンクの蓋を開けて中を見てみましょう。トイレの蓋には、蛇腹式のホースが付いているものと付いていないものがあります。

蓋がはずせるケースとはずせないケース

トイレの蓋を持ち上げるときに、ホースが付いていない場合は、蓋を持ち上げて取り外すことができます。しかし、ホースが付いていない場合は、蓋を持ち上げて取り外すことができません。

また、手洗い管が付いていないトイレであれば、何も固定しなくても蓋を取り外すことができます。(新品のトイレであれば、持ち上げるだけで取り外せます。)

蓋を持ち上げた時に蛇腹ホースが付いていて、蓋を完全に取り外すことができない場合もあります。

そういったケースではおそらく蓋と蛇腹ホースの根元に固定用のナットが付いています。

蓋を落とさないように注意しながらナットを回せば、蓋を取り外すことができます。

ナットは素手でも回せますが、固い場合はスパナなどを使っても良いでしょう。

なお、陶器の蓋は重いので、取り扱いには注意です。落として壊れてしまうと、自分で修理をする領域ではなくなってしまいます。

筋力に自信がない方やDIYが苦手な方は、得意な人に依頼するか、業者に依頼しましょう。

【工程3】タンクの水位をチェックする

タンクの蓋を外した後、タンク内の水位をチェックします。水位の状態からある程度原因を特定することができます。

オーバーフローパイプの上部には、WLと書かれた箇所がありますが、ここまでの水位が基準線です。通常、ここまでの水位であれば問題はありませんが、基準線より上や下にある場合は原因をチェックする必要があります。

基準より上にあるケース

もし水が基準線より上にある場合は、ボールみたいなの(浮き玉)をを持ち上げて水がストップするかどうか試してみてください。

浮き玉を持ち上げて水がストップするのは、タンク内の水量が多いことが原因と思われます。フローティングボールの故障や、タンク内の水位調整ダイヤルに何か異常があった場合に起こります。

基準より下にあるケース

基準水位以下の水がある場合は、トイレのレバーを一度引いてみてください。そのときの反応を見れば、かんたんに判断できます。

レバーを動かしても何も異常がなく、レバーが元の位置に戻る場合もあるでしょう。その場合は、便器への水の送り出しを調節するフロート弁に異常がある可能性があります。フロート弁のバルブが単純に外れている可能性がありますので、その確認をしましょう。

フロート弁がしっかりと突起部に差し込まれているかどうかをチェックしてください。

フロートバルブが外れていない場合は、フロートバルブ自体が経年劣化で故障した可能性が考えられます。

また、トイレのレバーとフロートバルブを接続しているチェーンが原因の場合もあります。

チェーンとレバーについて

一度チェーンを交換した後に、純正以外のチェーンに交換しようとすると、ちょっとした不具合が出ます。

具体的には、チェーンの長さが適切ではなく、フロートバルブが浮き続けて水が止まらなくなるのです。

だからこそ、チェーンの長さが適切かどうかもチェックしておきましょう。

レバーを回しても元の位置に戻らない場合は、レバー自体が劣化して故障している可能性があります。手動でレバーを戻して水の流れをストップできますが、レバーの戻し方が早すぎると適量が流れません。詰まりなどの別のトラブルにつながることもあるので、注意してください。

トイレからポタポタと音がする原因と対処法

トイレのタンクに給水が始まると、タンクの中から水が流れる音が聞こえてくるはず。少し時間が経てば自動的に「流れる音」はストップするでしょう。

しかし、流れる音が止まった後に、トイレタンク内の水が滴る音(ポタポタ音)がすることがあります。それは実はタンク内で水が漏れているサインです。

トイレタンクの中にある部品に問題があるからといって、ポタポタ音が発生するわけではありません。しかし、そのままの状態で放っておくことはオススメできません。

タンクからポタポタと水が漏れてしまうだけでなく、水道代の負担も大きくなってしまうでしょう。早めに修理をしておくことをおすすめします。

まずすべきこととは?

トイレのタンクの水がポタポタ漏れて止まらない場合、原因を調べる前にやるべきことが一つあります。それは、「水を止めること」です。

何もせずにそのまま調査をしていると、フローリングや壁紙を傷つけるでしょう。湿気でカビが生えてしまうことがあります。そうならないためにも、とにかく先に水を止めるようにしましょう。

水を止めたい場合は、トイレの横にある止水栓をドライバーで閉めればOKです。大きめのマイナスドライバーを使いましょう。

もしマイナスドライバーがないなら、家の外にある元栓を閉めて一時的に水を止めることもできます。(家中の水が止まるので注意してください)

トイレタンクの音の原因をチェック

ポタポタ音の原因となるのは、「ボールタップ」と「フロートバルブ」です。

  • ボールタップ:水道管からタンクへの給水をコントロールする役目
  • フロートバルブ:タンクから便器への給水をコントロールする役目

この2つの部品に何かしらの問題があると、音がす、り水漏れを起こしてしまうことがあります。

ポタポタ音の原因が、フロート弁やボールタップにあるかどうかをチェックしましょう。

そのためには、まず便器の蓋を開けてみる必要があります。

トイレタンクの蓋の開け方

トイレの種類にもよりますが、トイレタンクの蓋は上に持ち上げることでかんたんに取り外せます。ただし、タンクの蓋は陶器製のモノが大半なので、割れないように注意しましょう。(蓋の下にカバーが付いているなら外してください。)

タンクの蓋の種類によっては、手洗い金具と蛇腹ホースのつなぎ目を外して蓋を取り外す必要があります。

この管はボールタップなどにつながっているので、無理に外せば、タンク内の部品を傷つけてしまいます。

蛇腹ホースの接合部はがっちりと固定されているので、落ち着いてドライバーで外しましょう。

陶器の蓋は重く割れやすいので、蓋を持つ人(ある程度筋力がある方)とナットをとりはずす人(それなりに手先が器用な人)で作業することをおすすめします。

オーバーフローパイプの水位の高低を見る

トイレタンク内の「水位が高いか低いかどうか」をチェックする際、オーバーフローパイプに注目です。

オーバーフローパイプとは簡単に言いますと、フロート弁の故障でタンクが漏れそうなとき、水を排出する役割を担う部品です。タンクの底から、まっすぐ上まで伸びているのが特徴です。

水位の目安は、オーバーフローパイプの上端から2~3cm下です。水位がこの基準水位より低い場合や高い場合は、問題がある可能性があります。

水位が低い場合はフロートバルブが原因の可能性あり

トイレタンクの蓋を開けたら、フロート、ボールタップ双方を調べます。フロートバルブは、以下に分かれています。

  • 排水弁を直接塞ぐ「ゴムボール」
  • レバーを回すとゴムボールを持ち上げる「チェーン」

タンクを開けた時に水位が低い場合は、まずはチェーンの部分をチェックしてください。仮にチェーンが他の部分に引っかかり、ゴムボール部分が持ち上がってしまうなら問題です。これが要因で軽微な水漏れが発生し、ポタポタと音がしているかもしれません。

もしチェーンがからまっている場合は、それをクリアすれば問題は解決します。(チェーンが断線している場合は、交換が必要です。)

チェーンに問題はないのに水位が低いケースは、ゴムボール部分をしっかりとチェックしてください。ゴムボール部分が隙間がある場合は、新品に変えれば解決できるかもしれません。(劣化しているボールタップは隙間ができて水を防ぐことができません。新品であればしっかりと水を防ぎます)

仮に水位が高いのであれば「ボールタップ」が、問題の根源かもしれません。ボールタップは、水道管からトイレタンクへの水の流れを調節する部品です。浮いているボールが上下に動いて、水の出入りを調節しています。そんなボールタップが不具合を起こしてしまうと、給水が止まらなくなります。結果的に水がポタポタと漏れてしまうでしょう。

ボールタップで水漏れがおさえられない場合は、浮いているボールが原因ではありません。ボールタップのバルブ自体が劣化しているか(=壊れている)可能性があります。

浮いているポールを持ち上げて水がストップするのであれば大丈夫です。水が漏れ続けるようであれば、ボールタップ自体のバルブが劣化していることがほとんどです。この場合は、劣化していない「新品ボールタップ」に変えるだけで解決するでしょう。

トイレ水漏れ修理につかえる部品は何がある?

ここまで様々なトイレの水漏れを対処する方法を紹介してきました。難しいと思われるトイレの水漏れは意外と自分で対処できることを理解いただけたと思います。では実際に自分で修理する際、どんな道具が必要になるのでしょうか。これらの修理に必要なのは以下の道具になります。

工具
  • 大きめのマイナスドライバー
  • ウォーターポンププライヤー
  • タオル
  • ゴム手袋
  • モンキーレンチ

100円均一で手に入るものから、ホームセンターで手に入るものまで様々です。

すべてを確実に手に入れたいと思うのであれば、ホームセンターに足を運ぶと良いでしょう。

もちろん、Amazonや楽天などのインターネットショッピングサイトでも間違いなく売ってます。

水漏れが起こる前にあらかじめ用意しておきたいと言う人は利用してみると良いでしょう。

ちなみにこの記事をここまで通しで読んでいただいた方はお分かりだと思いますが、水漏れはトイレの水を止める事が真っ先にやるべきことです。

そのため、止水栓をしめるためのマイナスドライバーは必須です。

今後のこと考えて、大きめのマイナスドライバーだけは用意しておいた方がいいかもしれませんね。

トイレの水漏れ修理が自分でできそうにないときはどうする?

以下のような場合には、かかる費用や手間、失敗のリスクを考慮して、自己修理を避けたほうが良いでしょう。

  • これまで自分で何かを修理した経験がない又は直せる自信がない
  • 工具から購入しなければならない
  • 水漏れ箇所が目視でチェックできない
  • 自動洗浄タイプなど特殊なトイレ
  • 購入から10年以上たったトイレ
  • 交換部品を自分で見つけられない場合

なお、購入から間もなくメーカーの保証期間内であればメーカーの保証サービスを利用しましょう。メーカーによっては、保証期間内であれば何度でも無料で修理をしてくれます。

もしメーカー保証が切れている、またはいつ購入したかわからないという場合には、トイレを含む水回りの修理を専門とする業者に依頼するとよいでしょう。

なお賃貸住宅やアパートに住んでいる場合には、大家さんや管理会社に連絡を入れると、無料で修理業者を手配してもらえる可能性があります。

業者に頼む際のメリット

業者
  • 手間がかからない
  • 修理の結果破損しても業者が保証してくれる(要チェック)

とにかく手間がかからないのが1番です。そして修理の結果発送しても業者が保証してくれるのも大きなメリットと言えるでしょう。

業者に頼む際のデメリット

  • 直してもらうまでに時間がかかる場合がある
  • 修理費用が掛かる
  • 業者の技術力や修理結果に満足できない場合もある

依頼してすぐに見てもらえるのであればよいですが、予約を取って修理をしてもらうとなると、水漏れを直すまでに時間がかかります。

ただし、「水漏れ修理後に高額の料金を請求された」などというトラブルもありますので、依頼業者の選定は以下に紹介する注意点を参考に、慎重に行いましょう。

トイレの水漏れ修理を業者に依頼するときの注意点

トイレの水漏れを修理業者に修理依頼するときの注意点を紹介します。トイレの水漏れ修理を依頼をした際の、トラブルが報告されていますので、依頼前に慎重に業者を見極める必要があります。まずは以下3つのポイントで業者の選定をしましょう。

水道局指定工事店かどうか

信用できる業者かどうかを見極めるのに「水道局指定工事店」の指定を受けているかどうかがポイントになります。水道局指定工事店とは、法令で定められた給水管・排水管の工事を許可された「指定給水装置工事事業者」又は「指定排水設備工事事業者」の指定を受けた業者のことです。この指定を受けるためには下の3つの要件を満たす必要があります。

  • 下水道排水設備工事責任技術者がいる
  • 排水工事に必要な工具や機会を持っている
  • これまでに不正や不誠実な対応をしていない

トイレの修理に特別な資格は必要ありませんが、特に3つ目の「不正や不誠実な対応をしていない」ことを水道局が認めているわけですから、信用に足る業者だと言えるのです。

見積もりをもらう

事前見積もりが可能かどうかも見極めのポイントです。作業の途中でしか見積もりを出さないといわれた場合には、どのような金額になるかわからないので、驚くような金額が出てくる可能性もあります。

事前見積もりができない業者は避けるほうが良いでしょう。また、見積もり詳細でわからない項目があればチェックを取り、納得できる料金で依頼をしましょう。

なお、追加工事が必要な場合にも必ず見積もりをとりましょう。時間に余裕があれば、他の業者からも見積もりを出してもらい、比較できるとベストです。

家に来てもらう時の料金

修理費だけでなく、見積もりや修理にきてもらう際に交通費がかかるかどうかもチェックしておきましょう。見積もり料金や点検料金が無料なのかどうかも、ホームページを調べれば料金がかかるかどうかチェックすることができます。

見積もりに来てもらっただけなのにいきなり作業を始める怪しげな業者もいますので、料金に納得できない場合には断る勇気も必要です。

まとめ

今回は「トイレの各箇所の水漏れの原因と対処法を解説!業者に頼むときの注意点も紹介」と題し、以下のような情報を紹介していきました。

  • トイレの水漏れにはどんな症状があるのか
  • トイレのタンク下からの水漏れの原因と対処法
  • トイレのタンク内から水漏れの原因と対処法
  • トイレレバーの水漏れの原因と対処法
  • トイレからポタポタと音がする原因と対処法
  • トイレ水漏れ修理につかえる部品は何がある?
  • トイレの水漏れ修理が自分でできそうにないときはどうする?
  • トイレの水漏れ修理を業者に依頼するときの注意点

トイレの水漏れで困っている人は、ぜひ今回の記事の内容を参考にしてみてください。

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